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「ふたば系ゆっくりいじめ 146 雨さんはゆっくりしてるね/コメントログ」 シーン毎に映像が浮かびやすかった 面白かったです -- 2010-09-06 08 17 51 移動中に「をつかわざるをえない」って言ってるやつがwwww -- 2011-08-22 11 13 10 のだめ・・・? -- 2011-10-18 22 53 30
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落語「ぱちぇ烏」 8KB ギャグ パロディ 妊娠 ぺにまむ 三作目です。 ・三作目です。 ・元ネタは落語「明烏」です。 ・元ネタを知らなくてもおそらくお召し上がりになれます。 ・異物が混入している恐れがありますが、気のせいです。 えー、世の中、男子と生まれてご婦人の嫌いな方はない、ご婦人の方もそうですな、 男子がいなきゃあこれほどつまらん事はないとあたしぁ思うんですが、 最近は、この……そうでもないようですな。 性の多様化だ、ジェンダーフリーだ、草食系男子だなんて言われてて、こう、わけのわかんないことになってきてんで、 「紳士と生まれて二次元の嫌いな方はない!」「ホモが嫌いな女子なんていません!」 ……なんてことになってくる。 これに比べるってえと、ゆっくりなんていう饅頭なんざは気楽なもんだ、 なにせ、オスもメスもねえんだから。もう、相手さえ良けりゃあ、こう、いろんなことになって際限なくおちびを作っちまう。 まあ、中にそうでもないような饅頭もいたもんで…… ブリーダーって仕事が儲かると聞いたお兄さん、早速知り合いから赤ぱちゅりーを一匹貰って育ててみた。 お兄さんの腕が良かったのか、たまたま運が良かったのか、これがとんでもなく優秀な奴で。 食事やうんうんのマナーは当たり前、言われたことは一度で覚えるし、よそのゆっくりと喧嘩するって事もない。 頭の方も、足し算引き算すぅらすら、読めぬチラシはあんまりないってぇくらいに賢く育った。 ただ、一ッばかり欠点があって、 「なあ、ぱちゅりー、」 「むきゅ、おはようおにいさん! しんぶんさんをもってきたよ! このちらしさんによると、きょうはぎゅうにゅうさんがおかいどくよ!」 「……ああ、そうだね、ありがとう」 「むっきゅ~ん! ぱちぇはねぇ、おにいさんのおやくにたって、ゆっくりさせるのがしあわせなのよ!」 「……そうかそうか。ぱちぇはいい子だね。ところで」 「むっきゅきゅ~ん、ぱちぇはおにいさんといっしょでしあわせ~!」 「お前、おちびちゃんとか、欲しくないのかい?」 「…………むきゅ」 「お前ももう立派なゆっくりだ。好きな相手とおちびちゃんを作って、一人前に育てるってのは幸せだと思うぞ? そろそろ了見しちゃくれねぇかな?」 「……おにいさんがぱちぇのこと、そんなにおもってくれてたなんて…… でも、ぱちぇ、おにいさんとだったら」 「俺とじゃねえよ! 俺はそんなHENTAI趣味はねぇってんだ!」 もうね、すっかり懐いちまって、お兄さんのことが大好き。ラブラブ。超あいしてる。 普通に飼ってるだけなら幸せな関係で済むんだが、生憎お兄さんはブリーダーをやろうって思ってるから困った。 ぱちゅりー本体を売ろうと思っても、一から育てたんだ、多少の愛着はお兄さんにもあるし、本体がショックで死んじまうかもわからねぇ。 ならば子供を作って売ろうって思っても、お兄さんさえいてくれれば他に何もいらない、ほかのゆっくりのことなんざ目にも入らないって位なもんで、まあ、うまくいかない。 このまんまじゃ間違いなく行き遅れになっちまう。 「おにいざんはぱぢぇのごどぎらいなのぉぉぉぉおぉぉ!!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり。でな、今日は一緒にお出かけしようと思うんだ。うん、図書館に面白い絵本があるそうだから、読みに行こうじゃないか」 「えほん!? えほんさんはゆっくりできるわね!」 ……絵本と聞いて泣いた烏がもう笑った。 一計を案じてぱちゅりーを連れ出し、向かった先は図書館じゃなくって先輩のブリーダーん所。 説得してもつがいを作ってくれないなら、多少強引でも適当なゆっくりをあてがって種だけ貰おうって寸法だ。 種ゆっくりになる側としちゃあ、すっきりー! だけしておちびの面倒は見なくていいってぇ破格の話、 我も我もと希望者が殺到し、実技テストで五、六ッ匹黒ずんだところで、 誘い受けからゲス攻めまで手練手管は自由自在、すっきりさせたゆっくりの数は三から先は数えられねぇ、 れいぱーありすだって逆ににんっしんさせた武勇伝まである『やりぺにのまりさ』ってえのが選ばれた。 一方こっちは図書館と称して、離れの三畳間をあてがわれたぱちゅりー、 『ゆっくりしじゅうはって』と書いてある絵本ををめくるってえと、ぎっしり描かれてんのはあられもない姿で重なり合う変態饅頭の絵。 とっさにお下げでおめめを覆いつつも、チラチラ隙間っからのぞき見てる。 興味があったのかなかったのか、扉ぁ開けて後ろに迫ってきてるまりさにゃぁ、まるで気付いちゃぁいない。 「む、むきゅ~ん!! こ、これはえほんさんじゃないわ! ぱちぇにはしげきがつよすぎるわ……」 「ゆぷぷ、えほんとえろほん、たったいちじのちがいなのぜ…… ほら、もっとよくみるのぜ? とってもゆっくりしてるのぜ?」 「む、きゅ、……こんな ……だめよ、いやらしい…… でも、……!!! むきゅうぅぅん!!!」 恥ずかしさと好奇心に身もだえするしてる所に、スッとまりさが近寄って頬っぺたをれろんとひとねぶり。 これにはぱちゅりーも飛び上がって、 「むきゅん!!! ねぶったわね! おにいさんにもなめられたことないのにぃぃ!!」 「ねぶってなにがわるいのぜ? さあ、こっちにきて、ゆっくりやろう、ゆっくり、な?」 「いやよ! ぱちぇはおにいさんとだけゆっくりするのよ!」 「……ぱちぇはかなしいゆっくりなのぜ」 自慢のてくにっくが通用しないと見たまりさは今度は搦め手で攻めてきた。 「ゆっくりは、ゆっくりとゆっくりするのがしあわせーなんだぜ? それに、おちびちゃんはとってもかわいいのぜ? おにいさんも、かわいいおちびちゃんをみたら、きっとゆっくりできるのぜ?」 「むきゅ……でも、ぱちぇはおにいさんと…」 「そのおにいさんからまりさはたのまれたんだぜ、 まりささまのぺにぺにで、おちびちゃんをつくってくれって! おちびちゃんをつくれないようなぱちぇはきらいだっていってたんだぜ!」 「!!!」 「おにいさんはぱちぇのおちびがほしいのぜ? おにいさんのやくにたたないゆっくりはきらわれちゃうのぜ?」 「おにいざんはぞんなこといわないぃぃ!!」 「やくたたずのぱちゅりーはすてられるのぜー! きらわれるのぜー! おちびをつくれないぱちゅりーはおまんじゅうにしてたべられるのぜー!!」 あることないこと織り交ぜた話を聞いてるうちに、ぱちゅりーの頭にクリームがのぼる。 お兄さんと二人っきりが大好きな箱入り饅頭だ、挑発にゃあ滅法弱い。 カーっとなって体当たりしたところを海千山千のまりさに楽々かわされ、圧し掛かるようにしてすーりすーりの体勢に持ち込まれた。 「いやぁぁぁ!! すっきりしたくないぃぃいぃぃ!! ぱちぇもうおうちかえる!!」 「ぱちぇのおはだ、むっちりもちもちなんだぜ、ほーらすーりすーり」 「「すっきりー!!」」 ってんで、すっかりやられちまった。事を成した後ひょいっと頭を見るってえと、 甘納豆と見まがうばかりの小さい赤ゆが一匹、シナシナんなって茎にぶらさがってる。 そこは経験豊富なまりさ、ああ、こりゃ失敗だな、ってんでぺにぺにをいきり勃てながら、 「……ちょっとすーりすーりがあさかったのぜ。ゆへへ、やっぱりにんっしんはちゃんとおなかでしないとだめなのぜ」 「む、むきゅ!? ぱちぇのあかちゃんになにするの?」 「なにって、おにいさんががほしいのはけんっこうなあかちゃんなのぜ? こんなちびゆはひっこぬくにかぎるのぜ!」 「むきゅむきゅ!? やめて! もってかないでぇぇ!!」 まりさがぱちゅりーの頭に生えたチビゆをブチブチッと引きちぎったァ、 と、その時、 おや? ぱちゅりーのようすが…… 「むきむき? なんだかからだがあついわ…… ちからが……あふれてくる……!?」 おめでとう! ぱちゅりーはまっちょりーにしんかした! むきゅむきゅの ちび「ゅ」を抜いて むきむきに いやぁ、ゆっくりというのは浅ましいというか訳がわからねえ物で、アッーという間に森の賢者から森の妖精に早変わり。 もう頭でっかちのぱちゅりーじゃねぇ、全頭これ筋肉、文字通りの脳筋になっちまったもんだから思考がもう雄んなってる。 両のお下げをダブルバイセップス・フロントにきめて迫るまっちょりー、 「むっきりしていってね!」と口元からこぼれる白い歯に 一瞬魅せられたまりさを素早くとらえてすーりすーり、 「ゆわぁぁぁああぁぁ! むきむきはいやなのぜぇえぇぇ!! びーぼたんきゃんせるなんだぜぇぇぇ!!!」 「むきん、むきゅむきゅとむきむき、たったいちじのちがいなのよ!」 「ごつごつしててゆっくりでぎないぃぃぃいぃぃ!!」 「そう、しかたないわね、やっぱりにんっしんはちゃんとおなかでしないとだめかしら」 ってんでパンプアップしてモスト・マスキュラーになったぺにぺにを力一杯まむまむに突き立てたァ! 「ひぎぃ!!!!! でかい!! きれてるきれてる!! まむまむきれてる!!! もうやだ!! まりさおうちかえる!!」 「むきむき! なにいってるのぉ? まりさ、 おちびちゃんをつくれないようなゆっくりは、おまんじゅうにしてたべられるわよ?」 ……この後ォ、たくましくなって帰ってきたまっちょりーにお兄さんが新しい性癖を開拓されたりされなかったりする、『ぱちぇ烏』というお噺。 お後がよろしいようで。 ―――――――――― 後書きのような何か えー、まずは一杯のお運び、誠にありがとうございます。 前作、前々作ともども読んでいただいた皆様に深く感謝いたしております。 そしてごめんなさい。 スレでまっちょりー見て、急に書きたくなったんです。やっつけにしても我ながらひでぇ。 ではまた次の噺でお会いしましょう。 今までの口演 ふたば系ゆっくりいじめ 951 落語「ゆ虐指南」 ふたば系ゆっくりいじめ 971 落語「善行れいむ」 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る SSでまっちょりー久々に見たww そして、これまたBボタンキャンセルとか懐かしいwww -- 2018-02-27 23 29 27 「たったいちじのちがい」すげえww -- 2011-09-10 16 31 51 なんだこの下げww -- 2010-11-20 15 39 18 落語ネタの傑作。トンチの効いた展開に大笑い。 -- 2010-08-24 01 45 14 まちょりーはきもい。ふつうの胴付きでいい。話は面白い。 -- 2010-07-19 05 55 55
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おひさまさんをつかんでしまった 7KB パロディ 小ネタ 悲劇 飼いゆ 野良ゆ 愛護人間 雰囲気モノ 二行作 【はじめに】 今回は、雰囲気モノです。 説明不足とも取られる描写がありますが、仕様ですのでご了承下さい。 【本編】 『おひさまさんをつかんでしまった』 (作・二行) 太陽をつかんでしまったまりさは、ライオンの付いたプールで死んでた。 まりさは野良ゆっくりだった。 同じ境遇のありすと一緒に、つつましく暮らしていた。 初めておちびを授かった時の感動を、まりさは忘れない。 そんな何ものにも換え難い宝物は、野良猫があっというまに連れ去ってしまった。 悲しみに押し潰されそうになりながら、2匹の饅頭は街をさまよう。 いつのまにか、まりさは宙に浮いていた。 振り向けば、大きな大きな人間さんの腕。 無駄を承知の抵抗。慟哭するありす。 覚えているのは、そこまでだ。 華やかなカーペットの上に、雲のようなソファーが敷かれている。 自分がそこに寝かされていたことに、まりさはようやく気が付いた。 頭を起こすと、瞳の先に広い芝生。 穏かな風、美しい泉、整備された花壇。 まるで楽園のような光景を目の当たりにして、まりさの餡子は硬く震えた。 これは人間さんのおうちだ。野良がここに入れば、生命はない。 まりさは逃げることさえ諦めた。 頭をふかふかさんに突っ込む。 ずっとゆっくりさせられる前に、せいぜい目の前のゆっくりを楽しもう。 尻丸出しのまりさに、ゆっゆっと呼びかけるものがいる。 再び頭をもたげると、目の前にいたのは楽園の素敵な饅頭。 見たこともないほどの美れいむだった。 まりさは知るよしもないことだったが、ここは気の毒な金持ちの家だった。 何が気の毒かといえば、有り余る財産をゆっくり如きに費やしていたからだ。 ある時は、ゆっくり型のカラクリ時計を街に寄贈したり。 ある時は、ゆっくりの群れがいる山を買い取り、愛護団体に預けたりしていた。 そんな彼が一番大事にしていたのは、丹精込めて育て上げたれいむだった。 湯水の如く金を注ぎ込んだ甲斐もあり、品評会では信じられないほどの値が付いた。 勿論、金持ちにれいむを売る気はない。 大輪の薔薇を思わせるリボン、黒い絹を思わせる髪の毛、聖母のようにふくよかな頬。 何より慈悲深くものどかな性格が、男の気持ちをつかんで放さなかったのだ。 れいむは通常種とは思えないほどの謙虚さを保ち、我儘など口にしたこともない。 しかしたった一度だけ、自分の希望を金持ちに打ち明けた。 飼い主と車に乗って出かけた時に見かけた、野良まりさ。 そんな貧乏ゆっくりに一目惚れしてしまったのだ。 出来れば、あのまりさと一時で良いから一緒にゆっくりさせてほしい。 そんな細やかな願いであった。 金持ちは親馬鹿の常として、過剰に反応した。 即座に野良まりさを拉致し、最高級のクリーニングを施した後、家に連れてきたのだ。 そんな黒饅頭は今、ゆっくり用ソファーに頭を突っ込んで震えている。 れいむの呼びかけでようやく身を起こしても、どこかオドオドとしていた。 金持ちはそんな光景を、微笑ましく眺めている。 今から2匹は番だと告げられた時、美れいむも野良まりさも困惑した。 だが、美れいむの表情はすぐに紅潮する。 末永くよろしくお願いします。 おおよそゆっくりらしからぬ求婚の言葉を、まりさは跳ね除けることが出来なかった。 こうして、野良まりさは飼いゆっくりとなった。 それも愛護セレブの下で、美れいむの夫としてである。 まりさは生涯に渡るゆっくりを約束されたのだ。 まるで太陽を手中にしたかのような僥倖であったに違いない。 太陽をつかんでしまったまりさは、太陽から手を離したくなかった。 まりさは1匹で過ごすことが多かった。 美れいむはセレブの飼いだけあって、パーティーなどに引っ張りだこだったのだ。 番とはいえ、まりさの出番はなかったし、行きたいと思ったこともなかった。 美れいむとまりさには、小さいながらも家が与えられている。 屋敷の中に建てられた、庭付き一戸建ての豪勢なゆっくりプレイス。 道楽の極みであった。 よくまりさは、庭にあるプールの側でゆっくりしていた。 プールには常に花びらが浮かべられて、鮮やかな色彩を湛えている。 時折まりさは、帽子に乗って遊泳をしたりする。 それを美れいむが、ことのほか喜ぶからだ。 留守番まりさは、今は泳ぎ回ることもなく、ひなたぼっこをしている。 プールの端には一段高いところがあって、そこが黒白饅頭のお気に入りであった。 水上の花びらが気ままに泳ぐ様を見下ろす。見ていて飽きない。 プールの真ん中にはどういうわけか、大きなライオンの半身像がある。 マーライオンよろしく、獅子の口からは水が絶え間なく流れ落ちていた。 大きな顔をしたそれもまた、まりさには好ましく思えるのだった。 ライオン像の向こう側には、生垣がある。 厳重な塀ではない。その気になれば抜け出すことも可能だろう。 今の暮らしを、あのありすはどう思うだろう。 かつての番を、まりさは忘れてはいなかった。 いっそこっそり迎えに行こうかと思ったことも、ある。 思い出すのは、野良としての毎日。 人間、動物、同族、環境、天候。 全てが明確な敵意を持っていた。 もしあの生垣を越えてしまえば、2度と帰ってこれないかもしれない。 そうなったら、またあの頃に戻ってしまうのだ。 この庭から、出られるはずもなかった。 太陽をつかんでしまったまりさは、どうしてもそこから動けずに立ってた。 穏かな昼下がり。まるで、この家に来た日を思い出す。 空の太陽は遥か高みにあり、幸福を手に入れたまりさを照らし出していた。 ライオンの右肩越しに、花壇が見える。 以前なら、餌場としか見ることが出来なかっただろう。 毎日ゆっくりとしたご飯を頂いている今では、自生する花は景観でしかない。 整備された花々の名前を、まりさは知らない。 美れいむは知っているようで、ひとつひとつ教えてはくれたのだが。 それでも、まりさは思う。 どれかの花が抜かれて仲間達と別れることになれば、泣いたりするんだろう、と。 飼いまりさは、番を思い浮かべた。 ありすではない、美れいむの方を。 確か今日は、飛行機というものに乗ってパーティーに向かっているはずだ。 飛行機は、どこまでも高く、お空を飛んでいけるのだという。 まりさは、別段それを羨ましくは思わない。 今以上のものを、望みたくもなかった。 風がいつもより強く吹いたようだった。 自分が空を飛んでいる気がしたのだ。 いつのまにか、まりさは宙に浮いていた。 飼い饅頭は仰向けの姿勢で空を見つめる。 きっと、後頭部の下にはプールがあるのだろう。 自分の上に、ありすがいた。 突き飛ばされたのか。 逆光でその表情はうかがえない。 見慣れたカチューシャだけが、僅かに確認できた。 赤いお飾りが震えている。 そのことが、何故ここにありすがいるかということよりも、心に残った。 最期にまりさの中身に浮かんだのは、家族のこと。 ありすと、2匹のおちびに囲まれた、あの頃の夢。 激しい水しぶきが上がる。 深いプールに2匹が沈み、形を失っていく。 かつて愛し合った2つの生命が、1つに溶け合って結び合う。 それはゆっくりに許された、数少ない至福であったのかもしれない。 まりさには意識も生命も残されてはいない。 僅かなシミだけを水の底に残し、やがてそれも排水口へと消えていった。 お帽子だけが名残のように、優しく浮いている。 陽光のような花びらに囲まれて、ゆらり、ゆらり、ゆらり。 太陽をつかんでしまったまりさは、ライオンの付いたプールで死んでた。 (終) 挿絵 byめーりんあき 【過去作】 ※単発物近作 ふたば系ゆっくりいじめ 1059 でか帽子まりしゃと姉まりしゃ ふたば系ゆっくりいじめ 1055 さげゆん ふたば系ゆっくりいじめ 1019 餡娘ちゃんに花束を ※カオスVS鬼威惨 次回作頑張って近日 ふたば系ゆっくりいじめ 947 はげの復活(上) ふたば系ゆっくりいじめ 428 はげの行進 ※YHKアーカイブス ふたば系ゆっくりいじめ 840 プラネット・ゆース ~ドスまりさ~ ふたば系ゆっくりいじめ 675 プラネット・ゆース ~きめぇ丸~ ふたば系ゆっくりいじめ 658 緊急特別SS ゆっくり割れる窓ガラスさんの謎 ふたば系ゆっくりいじめ 594 プラネット・ゆース(うーぱっく&すぃー) ※続編準備中 ふたば系ゆっくりいじめ 560 なずーりんに祝福を ふたば系ゆっくりいじめ 796 Detroit Yugyaku City 2 ※どろわ&ぬえ draw006 「パラダイゆch」 nue079 「素晴らしき世界」 nue059 「スキャット・ゆん・ジョン」 nue022 「ゆナッフTV」 nue009 「ブラックペーパー・チャイルド」 その他の作品に関しては、ふたばSS@WIKIの『二行の作品集』をご覧下さい。 餡娘ちゃんとWIKIあき、感謝。 二行の作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る He got the sun -- 2016-08-14 00 35 45 ありす、、、、、、、、、 強し -- 2013-07-17 21 00 33 人の飼いゆっくりを殺すとは何とゲスなアリスだ!!(棒) -- 2011-10-30 22 30 47 ・・・MGEか?>ミッシェルの唄だね。 -- 2010-11-29 21 49 41 どうやって侵入したんだろ? なんか映画みたいな雰囲気だね。 -- 2010-07-26 02 22 26 ありす… -- 2010-07-20 02 31 45 ・・・MGEか?そうなのか!? -- 2010-07-12 22 33 08
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※現代社会に当然のようにゆっくりがいます。 ※オリ設定満載です。 ※ぬる虐めです。そして割と愛で気味です。 ※fuku2278?の続きですが、読まなくても問題はありません。 数年前に突如現れ、急速に社会に浸透していった(ような気のする)ゆっくりと呼ばれる新たなる生命体。 人間の生首が膨張したような容姿のそいつらは饅頭のクセに生きていたり、どこから来たのは全く不明だったりとあまりに謎が多すぎる。 が、目新しいものや珍しいものを好む人々はその「ゆっくりしていってね!」とか「ゆーっ!」などと珍妙な鳴き声をあげる未知の存在をあっさりと受け入れた。 そしてまりさはそんな不思議に満ちた生命体そのものだけど、自分たちが不思議だとは思ったことが無い。 「ゆっへっへ・・・まりさはこのもりでいちばんゆっくりはやくはしれるんだぜ!」 さっき、かけっこで今まで一度も勝ったことの無かったゆっくりちぇんに勝った。 ちぇんは凄く巧みに尻尾を使うから普通のまりさ達の3倍以上の速さで走ることができる。 でも、まりさはそのちぇんに勝った。ゆっくり頑張ったおかげでまりさはこの森でいちばん速いゆっくりになった。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 「すごいよまりさ!ちぇんにかっちゃったよ!」 そういってまりさを褒め称えるのはこの森でいちばん可愛いれいむ。まりさの恋人だぜ。 「ゆゆっ!でもまりさはもっとうえをめざすんだぜ!」 「ゆぅ?でも、まりさよりはやいこなんてこのもりにはいないよ?」 「だからにんげんとしょうぶするんだぜ!」 「ゆゆっ!?まりさ、にんげんはこわいよ!!」 「ゆっ!だいじょうぶだぜ!にんげんがまりさのあしにかなうわけがないんだぜ?」 まりさを必死に引きとめようととするれいむ。可愛いやつだぜ。 でも、今のまりさは誰にも止められないんだぜ? 「でも、でもぉ・・・」 「れいむ、まりさをしんじてほしいんだぜ!」 そういって半ば強引にれいむにちゅっちゅして口を塞ぐ。 「ゆ、ゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅう・・・」 すると、れいむは恥ずかしさで顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。 「れいむ、かえってきたら・・・いっしょにすっきりしようぜ!」 「まりさ・・・!うん、れいむゆっくりまってるよ!」 それからまりさは2日ほどかけて、人間の町に到着した。 「ゆ!ここがにんげんのまちなんだね!」 まりさがきょろきょろと町の様子を見ていると、後ろからいきなり話しかけられた。 「ねえ、そこのゆっくりまりさ。こんな朝早くに何してるんだ?」 「れいむたちもこんなあさはやくだよ〜!」 「ゆっくりはやおき〜!」 「「「「「「ゆっきゅり〜!」」」」」」 「・・・あんたらは黙ってなさい。ねえ、あんた、飼われ?それとも野良?」 「ゆ!まりさはまりさだよ!」 振り返ると、猫車(と言うらしい)にたくさんのゆっくりを乗せて、服の中にも2匹のゆっくりを隠している変なおねーさんが立っていた。 「いや、そんなトートロジーはいいから。じゃあ、どこから来たんだ?」 「まりさはもりからきたんだよ!それでね、いままちについたの!」 おねーさんはいつの間にかまりさの目の前にしゃがみこんでいた。 胸が邪魔で表情は良く見えないけど、酷いことをする人間ではなさそうだ。 「ふーん。で、何しに来たんだ?」 「ゆ?ゆゆっ!そうだ、おねーさん!」 「んあ?」 「まりさとかけっこでしょうぶしてね!」 「・・・なんで?」 おねーさんは首をかしげている。けれど猫車に乗っているゆっくり達は事情を察してくれた。 「ゆ!まりさはすごくはやいんだね!」 「ゆっくりはやいゆっくりなんだね!」 「・・・何のこっちゃ」 それでもやっぱりおねーさんは事情を飲み込めない。仕方ないからまりさがゆっくり説明してあげることにした。 「まりさはね!もりでいちばんはやいゆっくりなんだよ!」 「・・・ゆっくりにとって速いのは名誉なのか?」 「ゆん!そんなことどーでもいいんだよ!」 おねーさんがいちいち話の腰を折るからほほを膨らませつつ注意してあげた。 「ああ、ごめんごめん。で、その速いまりさが何しに町に来たんだ?」 「にんげんとしょうぶしにきたんだよ!」 「そうかそうか、勝負か、それは良かった、きっとどこかの気前のいい愛好家が日が暮れるまで付き合ってくれるよ。 そんな訳であと3時間もしたら大学で忙しく寝なければならない私はとっととどこかに消えるわ、それじゃさよなら」 首をかしげるのを止めたおねーさんはまくしたてるそれだけ言い切ると猫車を押して歩いていこうとする。 「ゆ!ゆっくりまってね!!」 立ち去ろうとするおねーさんをまりさは必死で追いかける。けど、おねーさんは速すぎてぜんぜん追いつけない。 どんなに急いで跳ねてもどんどんおねーさんとの距離は広がっていく。 「おねーさん、はやいよ〜」 「すぃ〜」 「「「「「「ゆっきゅりー!」」」」」」 そして、猫車に乗っているゆっくり一家もそれが当然と言った様子で楽しそうにしている。 まりさは一心不乱におねーさんを追いかける。途中、どこからかカーンカーンと甲高い音が聞こえてきたけど、気にせずまりさは跳ね続けた。 「ゆぅ・・・ゆぅ・・・」 疲れたから少し休んで呼吸を整える。足を止めておねーさんの方を見てみるとさっきより少しだけ距離が縮まっていた。 「ゆっ!まりさがんばるよ!」 まりさが少しずつ距離をつめていく間もおねーさんは黄色と黒色の縞々の棒の前でじっとしている。 「ゆっ!・・・ゆっ!・・・ゆっ!・・・ゆっ!・・・ゆっ!」 あと3歩・・・あと2歩・・・あと1歩・・・追いついた! そして、まりさがおねーさんを追い抜こうとしたとき、頭上からチョップが飛んできた。 「ゆぎぃ!?」 「待て待て待て待てっ」 チョップを仕掛けてきたのはおねーさん。きっとまりさに抜かれるのが悔しくて邪魔したんだろう。 でも、それはルール違反だから、おねーさんにゆっくり注意してあげようとしたとき・・・ ものすごい速さで、信じられないほど大きな緑色の何かがまりさの目の前を通り過ぎた。 「な、なな、なななななな・・・なにあれえええええええええええ!!?」 「あれはね、でんしゃだよ〜♪」 まりさの質問に答えてくれたのは猫車の上のれいむ。 「おねーさんがとめてくれなかったらゆっくりしんでたん・・・!」 猫車の上のまりさが喋っている最中に、またものすごく大きな何かがまりさの前を通り過ぎた それは白色で、さっきのよりもずっと速かった。 「ゆぎゅうううううううううううううう!!?」 そのでたらめな速さを目の当たりにしたまりさは何だか気持ち悪くなってきた。 エレエレエレエレエレエレエレ・・・・・・ そして、気がついたらあんこを吐き出していた。 「うおっ、こいつ餡子はいてるぞ?」 「だいじょうぶだよ!そのこはゆっくりできないものをみてきぶんがわるくなっただけだよ!」 さっきのゆっくり一家とおねーさんの声だろうか?どこか遠くの方から声が聞こえてくる。 「でも、アンタらは大丈夫だよね?」 「れいむたちはなれっこだからだよ!」 「ああ、なるほど。・・・で、こいつどうしよう?」 「おねーさん、ゆっくりたすけてあげてね!」 「やだ!」 「「どぼぢでぞんなごどいうのおおおおおお!!」」 「「「「「「ゆーっ!!」」」」」」 「・・・・・・はぁ、わかったよ。でも、飼ってやるつもりは微塵も無いからな?」 「「ありがとう、おねーさん!」」 「「「「「「ゆっきゅりー!」」」」」」 目を覚ますと、見慣れない場所にいた。辺りを見回すとさっきのゆっくり一家とおねーさんがまりさを囲んでいる。 「・・・・・・ゆう〜?」 何があったんだっけ?よく思い出せないなぁ・・・。 「お〜い、何ぼけっとしてるんだ?」 そういって心配そうにまりさの顔を覗き込んだおねーさんは目の前で手のひらを思いっきり左右に振った。 「ゆぎぃいいいいいいいいい!?」 エレエレエレエレエレエレエレエレ・・・ また、意識が遠のいた。 「またかよ・・・」 「おねーさん!なにやってるの!?」 「何って、無事を確認しようと・・・」 「そんなゆっくりしていないてをみせられたらゆっくりできないよ!」 「アンタら・・・本当に難儀な生き物だね」 「「「「「「ゆーっ!」」」」」」 「あとでゆっくりあやまってね!」 「はいはい、わかったよ。それより、そろそろご飯食べないか?」 「ゆっ!おねーさん、はなしをそらさないでね!れいむはたくあんがたべたいよ!」 「文句言うか、素直に話を逸らすかどっちかにしろ」 「まりさはさけかすがほしいよ!」 「「「「「「ゆっきゅりー!」」」」」」 そこでまりさの意識は途絶えた。 「清く正しく」 「きめぇ丸です」 何度目になるかわからないけど、またまた目を覚ますとまりさの周りを2匹のきめえ丸と呼ばれるゆっくりがぐるぐる回っていた。 エレエレエレエレエレ・・・ また、意識が遠のいていく。 「あなたもゆっくり飼っていらっしゃるなんて意外だわ」 「んー、まあちょっとした成り行きで」 「でも、ゆっくりは飼い主に似ると言う言葉通り、貴女の胸同様締りの無い面構えですわ」 「あー、はいはい、そうだねぇ」 「人の話を聞き流さないで下さらないかしら?」 「おねーさん、まりさがきめぇまるにいじめられてるよ」 「苛めは良くないなぁ・・・で、ゆっくりと飼い主がなんだっけ?」 「・・・な、なんでもありませんわッ!?」 おねーさんのお友達はちょっと高飛車な感じだな、と思った。 そして、またまた意識を失った。 またまたまたまた目を覚ますと今度は知らないおにーさんが目の前にいて、おもむろに手を左右に振り始めた。 エレエレエレエレ・・・ もう何度目だろうか。またまたまたまた意識が遠のいていく。 「なるほど・・・これは非ゆっくり過敏症だね」 「何すか、それ?」 「文字通り、ゆっくりしていないものを見ると気絶するゆっくりの性質が過剰に出てしまう症状だよ」 「で、それに何か不都合でも?」 「さっきの俺の手の動きがゆっくりしていないように見えたかい?」 「いや、遅すぎるくらいだったような・・・」 「そう、さっきのは時速3km程度。でも、この子にとっては自分より速いから非ゆっくりなんだよ」 「へぇ・・・でも、今朝は私が歩いているのを見ても平気でしたよ?」 「話を聞く限りだと・・・自分より圧倒的に速いものを立て続けに目の当たりにしたことで自尊心を打ち砕かれたのが原因だろうね」 「ふぅん・・・無力と貧弱を体現したような饅頭の癖に難儀なやつ・・・」 「おねーさん、このこかわいそうだよ!なんとかしてあげてね!」 「で、どうすれば治るんです?」 「人間のそばにいて定期的にカウンセリングを受けさせるしかないね」 「えーっと・・・先生!私からの気持ちです、受け取ってください!」 「いらん」 「ゆぅ・・・おねーさぁん・・・・・・」 「・・・はぁ、はいはい。わかったよ・・・」 こうしてまりさのゆっくり出来ない人里生活が始まった。 −−−あとがき−−− 雪辱は晴らすものではありません。 何と言うかね、ひたすらゆっくり出来ないものを見たまりさがエレエレするだけ。 斬新というか横着以外の何者でもない。これは酷い。 オリキャラは叩かれ易いという話がチル裏であったけど、オリキャラ(というか固有名詞持ち)って便利なんだよなぁ・・・。 (東方キャラで良いじゃないかって人もいるが、東方キャラだとそのキャラのイメージを変に気にするから書きづらくなる) スゥさんちのメアリーが色々アレでナニだけど、名前があると文章を書くときに色々便利だし。 特に自分みたいにキャラを使いまわす人はつけれるものなら名前をつけたいんじゃなかろうか? そんな訳でおねーさんの名前を考えていたら、思いついた名前が戸須磨 理沙(どすま りさ)。 だめだこりゃ。 byゆっくりボールマン このSSに感想を付ける
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331 :名無したんはエロカワイイ:2008/07/31(木) 10 59 58 ID fukPI9hM0 あー、ゆっくりで塊魂プレイしたい . . . . . . . . . . (なーなな ななーなーなーな なーなーななーな ずんずくずずんず どぅんどぅくどぅんどぅん) ---ゆっくりで塊魂--- 「……なんだこりゃあ」 魔法の森の近くをの小道を急ぎ足で歩いていた俺は、目を剥いた。 路上にゆっくりれいむが、ひと群れ。それ自体は珍しくもない。 おかしいのは、そいつらがベタベタとくっつきあって固まっていることだった。 「おまえらナニやってんの?」 「ゆっ、ゆぐぅぅう~」 「わかんないよ、くっついちゃったよ!」 「おにいさん、ゆっくり助けてね!」 バレーボール台のゆっくりれいむに、ピンポン玉ぐらいのやつがうじゃうじゃと八つか九つもくっついている。 たぶん家族だろう。母れいむはしきりに体をもぞつかせて子供たちを振り落とそうとするが、下手に動くと下側 の子れいむを潰してしまいそうなためか、思うように動けないらしい。 「ゆっ! ゆっ! んゅっッ! よーっはッとッ! へっぷほ!」 「おがあざぁぁん、おもいおもい!」 「つぶれるよ、ゆっくりうごかないでね!」 「……ぷっ」 その場で一人相撲をしているようなアホくさい母れいむの姿に、俺はふきだした。 「ぷっははははははは、ばっかじゃねーのおめーら、饅頭のお前らがそんなんなっちゃったら生きていかれねー だろ。ちょっとは考えて生きろよ!」 「そんなこと言わないでねぇぇぇぇ!」 母れいむは涙目でぶくぶく膨れる。ほっぺたの下のやつが潰されて悲鳴を上げる。 あー……。 陽気がすごいからなア。 おおかた家族でゆうゆうもたれあっているうちに、この猛暑で溶けてくっちいちゃったんだろう。 これは俺のせいじゃないからな。ゆっくりが勝手に苦労してるだけだ。 そばで眺めていたって、なんら罪ではない。 俺は、困り果ててぶるんぶるん回っているゆっくりれいむを、しばらく見物した。 ……十分ほどで飽きた。 「しゃーねえなあ、恨まれても寝覚めが悪いから、助けてやるよ」 「ゆっ、ほんとう?」 「さっさと助けてね! ふんふん!」 ナマイキなことをぬかしやがる母れいむを無視して、俺はそいつの頬に触れてやった。 ころん 「あれっ?」 母は後ろへ一回転する。「ゆべっ!」「うぎっ!?」と悲鳴を上げて子供たちがぺちゃんとつぶれ、母の肌に 張り付いた。 「何してんのお前、娘つぶれちゃったじゃん!」 「ゆぐぅぅぅぅ!? れいむの子どもがぁぁぁ!」 「じっとしてろよ、残った娘、殺したくないだろ?」 そう言って俺は、また手を伸ばした。 額に触れる。 ころんころんころん 「ゆぐぐぐぅ!」 母れいむは三回転した。その途中で石やら草やらも貼り付けてなんだか汚くなった。 「あっれぇ……」 俺は不思議に思った。 こいつ、ちょっと触っただけで、ボーリングの玉みたいにスムーズに転がりやがる。 なんか変なことになってんじゃないか……? ゆっぐゆっぐともがいている母れいむに歩み寄って、さらに押した。 ころころ、ごろろんっ 「ゆっぐりやめでねぇぇぇ!?」 「あは」 俺は笑った。 こいつ、坂を上ったぞ? しかも小枝や葉っぱをくっつけてさらに汚くなった。 ……これは面白い。 俺は母れいむの苦情を無視して、道なりにそいつを転がし始めた。 ころころん ころころん ころころころころん 一回押すたびに、五メートルほど転がって路肩で止まる。そのたびにそこら辺のものを吸いつけて、雪だるま のように大きくなる。 子供のころ、石蹴りってやったじゃん。 学校から家まで、これって決めた石をずっと蹴って歩いた。 別に石自体が好きなわけではないが、最初に決めたから、そいつを蹴り飛ばさなければならなかった。 そんな感じで、俺は目的地までひたすらころころと母を転がし始めた。 「やめでぇぇ!」 「ゆっくちちたいよぉぉ!」 おお、まだ子れいむも生きてんのか? 石やなんかでゴマ団子みたいにデコボコになった、五十センチほどの ゆっくり塊の中を覗き込むと、ちょうど他のものの隙間にハマったらしく、小さな赤いリボンの頭がぴょこぴょ こ動いていた。 「おまえ、運が良かったなあ。そこならずっと潰れないよ」 「はやくやめちぇねえぇぇぇ!」 「悪い、まだ二、三キロあるんだ」 母娘一匹ずつの悲鳴をBGMに転がし続けた。 少しいくと、面白いことが起こった。 川沿いに日光浴をしていた白黒のゆっくりまりさ家族。俺たちが近づくと振り向いて挨拶する。 「ゆっくりしていってね!!!」 「していってね!」 「しちぇっちぇね!」 次の瞬間、そばを通ったゆっくり塊に、そいつらは吸い寄せられた。 ひゅうん ぽぽぽぽむっ 「ゆっ!?」 「ゆっくりくっついたよ?」 「ゆっくりはなちてね!! はなちてっ! はなちぇはなちぇー!」 「ほう……」 俺は感心してあごを撫でた。 なるほど。 これではっきりした。ただの自然現象じゃない。母れいむは辺りのものを吸い寄せる力を身につけてしまった らしい。よく見れば外側の石やら木やらは、別段刺さってもいないのにくっついている。 俺がくっつかないのは謎だが、まあそんな細かいことはどうでもいい。 ひとつ、これがどこまで続くか試してみようか。 「よし、みんないっくぞー☆」 「やめでえぇぇぇぇぇぇ!?」 進めば進むほど、塊は大きくなった。道端にいたれいむ家族、木のうろから顔を出したぱちゅりー家族、通り すがりのちぇんやらん、近くを飛んでいたゆっくりゃやフランまで引き寄せた。八十センチ、一メートル、一メ ートル半。ゆっくり塊はどんどん大きくなった。 ひゅうん ぽむっ ひゅうん ぽむっ 「ゆっくりはなしてぇぇ!」 「はっはっは、そりゃ☆無理だ」 意味もなくハイテンションに笑いながら俺は答える。 これ、大きくなっても全然重さが増えない。 ころころと軽いままなのだ。不思議きわまる。 そして楽しい! 鼻歌を歌いながら俺は押して行き、目的地のアリス邸にたどりついた。 「ちわーっす、郵便です」 ああうん、言い忘れていたけど、俺配達人。肩掛けの郵袋も、これこの通り。いまどき徒歩で運ぶなんてレト ロだろう。 「あら、どうもありがとう」 玄関に出てきたアリスさんが微笑んだ。うむ美人だ。美人だらけの幻想郷の中でもこの人は群を抜いている。 いろいろ怪しい噂もあるが、そんなところも俺は好きだ。 そんなアリスさんが、俺の背後の塊を見てギョッとした。 「って、それは何!?」 無理もない。ゆっくり塊の大きさは、今では四メートルを越えている。 「ゆっくりはなしてね!」 「つぶれて顔がいたいよぉぉ!」 「いやっいやああぁぁ、れみり゛ゃぎらいーー!」 「うっうー! れみりゃを早くはなすんだどぉー!?」 数百のゆっくりがてんで勝手に悲鳴を上げている。驚かないほうがどうかしている。 「いやまぁ、なんといいますか、ただの拾いもんです」 俺はあいまいに答えた。 アリスさんは顔を引きつり気味にして、後ずさろうとした。 「な、なんだかわからないけれど、あんまり係わり合いになりたくないわね……きゃあっ!?」 ひゅうん ぽむっ 「おおお?」 俺は驚愕した。アリスさんまで塊に吸い寄せられ、くっついてしまったのだ。 「ちょっと、何するの! 離して、離しなさいよ!」 叫んどる叫んどる。美少女が拘束されて悲鳴を上げとる。 実にいい景色だ。――とか言ってる場合ではないか。 「すみません、それ外れないんですよ」 「なんですって?」 「俺が作ったんじゃないもんですから」 答えながら、俺はあることに気づいていた。 アリスさんのような有名妖怪まで引き付ける力があるのか、この塊は。 ということは―― もしかして、やりたい放題じゃないか!? 「……なーなな ななーなーなーな なーなーななーな ずんずくずずんず どぅんどぅくどぅんどぅん」 「なっ、なにを鼻歌なんか歌ってるの? 早くなんとか――」 「すんません。俺、ハジけます!」 「えっ? ってきゃあああああああ」 すってんころころ すってんころころ すってんころころ すってんころころ 俺は両手を使って勢いよく塊を押し始めた。 霧雨魔理沙、ゲット。 博麗霊夢、ゲット。 紅美鈴、ゲット。 「おいおいなんなんだこれはー! 霊夢、これなんだよ!」 「知らないわよ私だって、アリス、アリスー?」 「私は被害者よー!」 「離して、離してってば! 仕事中なのよ私は、このぉっ……ふんッ!」 「きゃあああああ!」 「ちょっこらっやめっ!」 「気功を使うなぁぁぁ!」 おーおーお、なんかビリビリしてえらい騒ぎになっとる。 そして当然―― 「ゆぎいいぃぃぃぃぃ!」 「いだいよぉおぉぉぉぉ!」 「皮がびりびりするよぉぉ!」 「んおおぉぉっ、んほっ、ほおぉぉぉぉ!」 ゆっくりたちも涙目で大騒ぎしている。中にはキモチよさそうなのもいるが。 ゆっくり魂の直径は六メートルになった。それでも止まらず、俺は幻想郷を駆け巡る。 「むぎゅぅぅ、苦しい……」 「咲夜、咲夜! 早く何とかして!」 「はっはい、ただいまっ! ふッ! ……時間を止めても外れない!?」 「ぴーっ、アタイこんなの趣味じゃないいぃ!」 なんか館の一部ごと飲み込んで、三十メートル。 「らんしゃま助けてぇぇぇ!?」 「ちぇぇぇん! くそっ、紫さま、紫さまぁぁ!?」 なんかよくわからないお屋敷みたいなものを巻き込んで五十メートル。 「うわあぁっ!? ちょっ、ちょっと今実験中よ!?」 「なんだこの……ハッ!」 「あちゃちゃダメです火はやめてください火は!」 「あっれー、これもしかして私が仕掛けたやつか?」 竹やぶと京屋敷みたいなもんをまるごと飲み込んで、百メートルつまり二十五階建てのビルぐらいになった塊 をころんころんと転がしていると、俺の目の前に来た兎耳の女の子が、ほっぺたポリポリかきながら言った。 おお、この人は。 「てゐさんじゃないスか。これ、あんたが?」 「昨日、ゆっくりに、いろんなものがくっついちゃう悪戯をして放り出しといたんだけど……」 「魔法の森の入り口あたりだったら、多分それっす」 「やっぱりかー」 「これ、どうしたら外れるんですか」 「それはねぇ……」 言いかけたとき、ぴゅうと風が吹いて塊がころころと転がった。 あ、あー……てゐさん、上のほうへ行っちゃったよ。 次いつ来るかわからんな。 というか、これがバラバラになったら、なんかただ事ではすまん気がする。 「ゆっくりさせでぇぇぇ!!」 「私もっ、私もゆっくりしたいわよッ!」 「このっ、もう我慢できない――マスタースパーク!」 「ゆぎゅぁぁぁ!」 「あっつぅぅぅこらっ魔理沙魔理沙!」 「ゆっぐぅうぅ、ゆぐぅぅぅぅ!!」 もう人間もゆっくりも関係ない。ひとつに丸まった人と妖怪と饅頭とガラクタの混合物が、もざもざわさわさ と動いて、悲鳴を上げたり、ビームを出したり、弾幕を放ったりしている。 「俺です」なんつったら、殺されるな、これは。 となると――。 「行けるところまで行くか!」 俺はさらにころころころころとゆっくり塊を転がし、幻想郷の森も川も山も湖も突っ切って駆け回った。ゆっ くり塊はどんどんどんどん成長して妖怪とゆっくりと人間を飲み込み、ついには直径一キロを越えててっぺんは 妖怪の山の頂上を越えた。 そのころ、とうとうゆっくり塊は浮上した。上のほうについた天狗やら虫やら何やらが、逃げようとして飛ん だためだろう。 「あー……」 空を飛んでしまったら、もう俺には手が届かない。 俺は若干の寂しさとともに、数ヵ月をともに過ごした巨大なゆっくり塊を見送ったのだった。 「達者でなあ。元気でなあー……」 それ以来、夜空に星がひとつ増えた。 オリオン座のあたりにまぶしく輝く「ゆっくり星」を見るたびに、俺はかつて幻想郷をにぎやかしていた美少 女たちとゆっくりたちを思い起こし、懐かしむのだった。 ====================================================================== YT このSSに感想を付ける
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偏愛 事の起こりはおととしの暮れにまで遡る。 私は下宿先の狭い一室で、やることも無くただ悶々としていた。 大学は冬期休暇。実家からの十分な仕送りでバイトの必要は無し。 その癖に田舎なので遊ぶような場所も無い。帰省する気も起きなかった。 私はたいてい、ベランダに出て煙草を吸うことに時間を費やしていた。 部屋で吸うと臭いがつくので、わざわざ外に出た。 喫煙者でもあの臭いはいやだった。 この地方は雪が降る。 その年末も、結局三回積雪を記録した。 この寒さの中、わざわざコートを羽織ってまで毒を吸い込む私を、他人が見たら笑うだろうか。 そんなことを考えているときに、エアコンの室外機の陰で身を震わせていたのが、その二匹のゆっくりだった。 田舎では珍しくない。 まりさとれいむ。 ありふれたつがいだった。 しかしつがいにしてはまだ幼く、大きさも成体のものではなかった。 何かのわけがあって、群れからはぐれたのだろう。 ゆっくりに交際という概念があるのかはわからないが。 「ゆ……おにいさん、おそとはさむいよ。ゆっくりできるところへつれていってね……」 「ゆっくり……したいよ……」 二匹とも動きが鈍い。とくにれいむの方は乾燥からか肌がひび割れ、髪の先が凍っていた。 ぼうしのあるまりさは幾らかマシなのだろうが、それでも弱っている様に見えた。 私は二匹を部屋に上げ、白湯と、毛布と、チョコレートのかけらを与えた。 ダンボールを使って、押入れの中に簡易的ながらも一応巣といえるものまでこしらえてやった。 ゆっくりたちは満足した様子で、「おにいさん、ありがとうね!」「ゆっくりしていってね!」などと心からの感謝を私に対して示した。 あんなことがあった今でも、私はこの時の行動を、何もかもが全くの善意と慈悲からのものだったと断言できる。 年が開け、すっかり元気になったまりさとれいむは、私の部屋から外に出て、自分たちの食料は自分たちで調達するようになっていた。 たまに「あまあまちょうだいね!」などと、私におねだりすることがあったが、彼女たちは飼いゆっくりとして私に寄生することなく、あくまで野生のゆっくりとして、ある種の誇りを持って生きているようだった。 毎朝、私は再会された大学に通い、ゆっくりたちは餌を取りに外へ出る。 私が帰る頃には、ゆっくりたちは決まってドアの前で待っていて、互いに頬を寄せ合い、私に気づくと「ゆっくりおかえりなさい!」と元気に声を上げた。 今思えばこの頃が一番幸せだったかもしれない。 再び大学が休暇に入ってしばらくした頃、れいむが胎(はら)に子を宿した。 身重のれいむは餌の調達に行けなくなり、まりさだけが毎朝出かけていったが、冬の時期に、一匹のゆっくりが調達できる餌はせいぜい自分の分くらいで、とても足りなかった。 「おにいさん、れいむたちはおなかがすいているよ。あかちゃんたちのためにも、ゆっくりできるたべものをちょうだいね」 れいむの訴えに、可哀想だと思った私は、幾らかの餌を買ってきて与えてやることにした。 するとそれに味をしめたのか、まりさも「まりさはれいむのそばにいてあげなきゃいけないんだよ!」といって、餌を取りに行かなくなった。 私にとって、ゆっくりに餌を与えるくらいのことは、どうということも無かったが、これまで野生の誇りを失わなかった二匹が、次第に怠惰になってゆくような気がして、少し気分が悪かった。 しかしそれも春になるまでのことと思い割り切っていた。 春になって、れいむの身体はいよいよ膨れ上がり、出産は間近となった。 まりさは相変わらず、餌を取りには行かなかった。それとなく外出を促しても、「れいむにさびしいおもいをさせたら、あかちゃんをうめなくなっちゃうよ!」などと言って、逆に私に餌を催促する有様だった。 私はだんだん、まりさに悪い感情を抱くようになっていった。 れいむのお産は、運よく私が休みの日に起こった。 昼頃から始まり、夕方までに全ての赤ゆっくりが生まれた。 私は驚いた。 八匹の赤ゆっくりのうち七匹までが、まりさの形をしていたことに。 私の知る限り、赤ゆっくりは両親それぞれの形をしたゆっくりが、半分半分に近い割合で生まてくるはずだった。 それがここまで偏って、まりさの形をしたゆっくりが大量に生まれてくるとは予想していなかったのだ。 親となったまりさは、自分によく似た赤ゆっくりを見て、有頂天になって喜んでいた。 一方の親れいむはというと、お産の疲労からかぐったりしていた。 無理も無い。 一度に八匹の赤ゆっくりを産んだのだ。 胎生ゆっくりの場合、生まれてくる赤ゆっくりが多ければ多いほど、餡子欠乏症のリスクが高まる。 胎内にあった餡子の塊が、一気に放出されるのだから、餡子を吐いているのと変わりはない。 胎生ゆっくりが減少している一因がそこにあるといわれているが、私にはわからない。 なぜ赤ゆっくりのほとんどが、まりさの形をして生まれたのかも、わからない。 ただ確かなことは、目の前の親れいむが、もうそれほど長くないということだけだった。 「まりさのおちびちゃんたち、ゆっくりしていってね!」 「「「「「「「「ゆっきゅいちていっちぇにぇ!」」」」」」」」 小さなゆっくりたちは眼を輝かせながら、かわいらしい声で答えた。 「れいむ!おつかれさまだよ!ゆっくりやすんでね!おちびちゃんたちはすごくゆっくりした子ばかりだよ!」 返事が無い。 「れいむ?……れいむ、どうしたんだぜ?」 親まりさがれいむに擦り寄った。つられた様に、赤ゆっくりたちも集まってきた。 「まりさ……おちびちゃんたちを……よろしくね……れいむも、おちびちゃんたちとゆっくりしたかったけど……」 そう言って親れいむは死んだ。産道から、赤黒い餡子が流れ出た。 夏になった。 まりさは相変わらず、餌を取りに行かなかった。 「おちびちゃんたちを、きけんなおそとにつれていけっていうの?ばかなの?しぬの?」 赤ゆっくりたちはもうずいぶん大きくなっていた。 人間で言えば小学生くらいに思えた。 「まりさ、おちびちゃんたちはもう立派に育っているんだよ。子供たちに餌の取り方を教えるのはまりさの役目だろう?いつまでもお兄さんにあまえていては駄目だよ」 私は昂ぶってくる感情を抑えつつ、極力冷静に諭すよう努めた。 「なにいってるんだぜ?たべものをもってくるくらいしかのうのないおにいさんは、ゆいいつのしごとをほうきするの?」 「おなかちゅいた!」 「あまあまちょうだいにぇ!」 「とっととよこちゅんだじぇ!」 生まれながらの飼いゆっくりである子供たちに、野生の誇りもなにも無かった。 目に見えて増長し、私に罵詈雑言を投げかけてくる子まりさたち。 ふと、ダンボールの隅に目をやると、子れいむがうずくまっていた。 「まりさ、あのれいむはどうしたの?」 「ゆ?……たぶんあのこはこのおうち(ダンボール箱)がせまいからいやがっているんだぜ!きづいたなら、とっとともっとおおきくてきれいなおうちをよういしてね!」 子れいむは弱っていた。 体力的に劣る唯一のれいむ種である。 私が巣箱に入れた餌は、まりさ種があらかた平らげ、残りカスしか食べられていないのだろう。 このままでは暑い夏を乗り切る前に死んでしまうように思われた。 私はその時、親まりさは気づいていないのだろうかと疑問に思った。 もし仮に、種族の違う子れいむに対して、巣全体からいじめがあったとしたら……。 親まりさのぼうしの上でわめいている子まりさたちもみんなグルになって、子れいむを虐げているなら……。 私にはその子れいむを守る義務がある。そう感じた。 翌日、私は大学の帰りに少し離れた街へ赴き、ペットショップで大型の水槽を買った。 大きな水槽は真ん中に仕切り板がついており、淡水魚と海水魚を同時に飼える仕組みになっていた。 いわばふた部屋ある家のようなものだった。 「ゆゆ!とてもゆっくりできそうなおうちだよ!」 「はやきゅおうちにいれてにぇ!」 「いれちぇね!」 はしゃぐまりさたちを尻目に、私はまず、子れいむを優しく水槽へと移し、一緒に充分な餌を入れた。 「むーちゃむーちゃ、ちあわちぇ~♪」 ぐったりしていた子れいむが、見る見る生気を取り戻した。 「まりちゃも!まりちゃも!」 「おにいさん!とっととあたらしいおうちにまりさたちもうつしてね!」 私は親まりさを乱暴につかみ、半ば放り投げる様にして、子れいむとは別の部屋に移した。 「ゆぎゅ!いたいよ!ばかなの?」 悪態をつくまりさの上に、七匹の子まりさが降り注いだ。 「いちゃいぃぃ!」 「ゆえぇぇぇん!」 「ゆうぅぅぅ……」 泣きじゃくる子まりさたち。中には頬を膨らませ、威嚇しているものもいる。 私はそれに一切かまわず、水槽の蓋を閉めた。 「ゆゆ?まちさたちのあまあまは?のろまでむのうなおにいさん、あんまりまりさたちをおこらせないでね」 「あっまあっま!」 「あっまあっま!」 「あっまあっま!」 私はにやりと笑って見せた。 「まりさ、一度しか言わないからよく聞いてね?僕はまりさが嫌いなんだ。その小さなまりさたちもね。だからまりさたちにはあまあまはあげないよ。お外にも出してあげない。三日に一度だけ、三角コーナーにたまった臭い臭い生ゴミをあげる。ゆっくり理解したね?」 まりさたちはあっけにとられていた。 「ふざけないでね!まりさはおこったんだぜ!」 親まりさはお決まりの威嚇体勢をとった。 眉を吊り上げ、髪を逆立て、頬を膨らませた結果、一匹の子まりさが圧死した。 「まりざのおぢびぢやあああああああああああん!!!」 慌てふためく親まりさ。 大型の水槽とはいえ親子八匹のゆっくりが入れば超満員だった。 そこで頬を膨らませたのだから、隅に追いやられた子まりさはたまらない。 目、口、産道の全てから、ドス黒い餡子を噴出して事切れた。 「れいむ、お兄さんはれいむが大好きだよ。毎日、選りすぐりのおいしいあまあまをあげるし、お散歩にも連れて行ってあげるから、ゆっくり大きくなってね?」 もちろん、子れいむはおびえていた。 頑丈にできているとはいえ透明な仕切り板を隔てた向こう側で起こった惨劇に、小便をたらして震えていた。 「あらら、駄目だよれいむ。ちーちーはちゃんとおトイレでしようね。この紙コップがれいむのおトイレだからね。今度からはちゃんとこの中にしてね?」 そう言って私は子れいむの側の蓋だけを開き、紙コップを浅く切ったものを水槽の中に入れた。 「お、おにいしゃん、まりしゃたちをゆっ、ゆっくりさしぇてあげちぇにぇ?」 私はこの子まりさに、言いえぬ愛おしさを感じた。 自分を虐待したまりさたちのことを心配するなんて、なんともけなげで、可愛らしいと思った。 「いい、れいむ?まりさたちはゆっくりする権利を失ったんだよ。僕の可愛いれいむをいじめたんだからね」 「ゆゆ……れいみゅはいぢめられちぇないよ!まりしゃたちにひどいこちょしゅりゅじじぃはきりゃいだよ!」 「じじぃのはきゃ!」 「じじぃはゆっきゅりちにゃいでちにぇ!」 れいむの言葉に、仕切り板を隔てた向こう側の子まりさたちも続く。 「れいむ、そんな言葉遣いは駄目だよ?」 私はそう言うと、まりさ側の蓋についている小窓を空けた。 この小窓から、親まりさが出ることはできない。子まりさだけが通れる程度の小窓たった。 私はそこに菜箸を入れ、先ほど私に「じじぃ」と言った子まりさをつまみ、外に出した。 「はにゃしぇ!はにゃしぇ!」 私の手の中でもがく子まりさ。 私はその子まりさの足をガムテープで机に固定した。 「ゆぎゃああああああああああ!!」 「やめてあげてね!まりさのおちびちゃんいたがってるよ!」 「やめちぇあげちぇ!」 私は子まりさのぼうしを取り、その頭頂付近の髪をむしった。 「いじゃいいいいいいい!!まりしゃのきゃみぎゃあああああ!!!」 「こういう汚い言葉を使うゆっくりを、餡子脳っていうんだよ。だから……」 私ははさみで子まりさの禿げ上がった部分を薄く切り取り、むきだしになった餡子脳を刃の先でつついた。 「るるるる!るるるるるる!!るぴぴぴぴぴぴぴぴぴ!!!」 奇妙な声を上げる子まりさの姿は、実に滑稽で愉快だった。 何か異常な興奮を感じた。それは性的な快楽に類似していた。 つい先程まであれだけうるさく喚いていた他のゆっくりたちも、恐怖のあまり静まり返っていた。 気絶する子まりさが続出した。後からわかったが、このとき見ていた子まりさの何匹かがショック死していた。 私は子まりさが死なない程度に餡子脳をもてあそんで、何事も無かったかのようにぼうしをかぶせ、元の水槽に戻した。 無論、その子まりさの脳はもう、正常に機能していなかった。 口から餡子を滴らせ、小刻みに震え、喋ることはおろか、立っていることもままならなくなった。 「いい?こうなりたくなかったら、汚い言葉を使っちゃ駄目だよ?じゃあれいむ、ゆっくりしていってね!」 それからというもの、この仕切り板を隔てた水槽の中はまさに天国と地獄を一度に眺められる箱庭と化した。 毎日毎日通販で取り寄せた極上の菓子を与えられ、夕方には散歩をし、きちんと掃除された綺麗で広い空間を自由に動き回れるれいむ。 一方その隣では、窮屈な空間の中で足を焼かれ、生ゴミと汚物と死骸の液化した悪臭の中で、足を焼かれて自由を奪われたまりさたち。 時々、しつけのために一匹ずつ、まりさを残酷な方法でいたぶり、恐怖を与えた。 その結果、このれいむは実に従順で素直なゆっくりへと成長していった。 月日が流れてその年の暮れ。 れいむは、どこに出しても恥ずかしくないゆっくりへと成長していた。 粗相をすることも無くなった。リボンには、キラキラとバッジが輝いていた。 まりさたちは二匹に減っていた。 例の親まりさと、成長した子まりさである。 他はみんななんらかの理由で死んだ。 死骸は大学が忙しくなり、私が学食に通いつめ生ゴミをほとんど出さなかった時期に、綺麗に消えていた。 この三匹に共通するのは、全員が無口だということだった。 何か余計なことを言えば、まりさにとっては自分、れいむにとっては姉妹たちが酷い目に遭う。 そのために、ほとんど黙していて、必要最小限のことしか口にしなかった。 私には、れいむが無口であることはあまりうれしくなかった。 もっと人懐っこいゆっくりになってほしいと思うようになった。 「れいむ」 「は、はい」 「お散歩、行く?」 「い、いきます」 といった調子で、おびえきって、まるで出来損ないの軍隊のようだった。 「れいむ、もっとゆっくりしていいんだよ?」 「ゆ、ゆっくりしているよ!やさしくってかっこいいおにいさんのおかげで、とてもゆっくりできているよ!」 「そう?」 私はれいむの側の蓋を開け、れいむを取り出そうとした。 その瞬間、れいむはビクッと身体を震わせ、少し後ずさりした。 「ほら、おびえきっているじゃない。ぜんぜんゆっくりしていないよ?」 「ゆ……ゆっくりしているよ。ほんとだよ」 私は久しく“しつけ”をしていないことに気づいた。 あのもがき苦しむまりさの姿を見たいという欲求を、私は抑えられなくなっていた。 「れいむ、嘘をついたね……」 「ゆ……?」 理由などどうでもよかった。 とにかく、あのまりさのもだえる姿を見たかった。 「やめてね……ひどいことしないでね……まりさの……まむまむ……」 やかんの注ぎ口を、まりさの産道に無理やり押し込む。 コンロに火をつけてしばらくすると、沸騰した蒸気がまりさの身体を膨張させた。 「あぢゅいいいいい!!まりじゃのなががああああああ!!!」 破裂音が響き、まりさの身体は四散した。 体中に餡子を浴びながら、私は体中を快感に打ち震えさせていた。 水槽に目をやると、れいむが口から餡子を吐き出して、死んでいた。 最後の一匹になった親まりさが、何も言わずに、死んだ様な目でこっちを見ていた。 私は水槽に水を注ぎ、その親まりさを水死させることにした。 親まりさは抵抗する気力も無い様子だった。 私も私で、もうこの親まりさを殺す方法をあれこれ考える気力が無かった。 ただ全てを終わりにしたかった。 親まりさは、むしろ安堵の表情で死んでいった。 そして現在に至る。 私は私のしたことが、ゆっくりへの虐待ではないと信じている。 あくまで制裁であり、しつけの為に必要な行為だったと信じている。 まりさたちは裁かれるべき下衆どもであったと信じている。 子れいむの一生は、幸せだったと信じている。 ……しかし、私がゆっくりを飼うことは、もう無いだろう。 おしまい このSSに感想をつける
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カラッと晴れた夏のある日、私は自分の家の縁の下を覗いていた。 案の定、ゆっくりまりさが私の家の縁の下で、昼寝をしている。 この時期のゆっくり達は、こんな晴れた日は、涼しく風通しの良いところで昼寝をしていることが多い。 もうおわかりだろうが、私の趣味はゆっくりいじめだ、今日もゆっくりで遊ぶため、哀れな犠牲者を探していたのだ。 起こさないように気をつけながら、ゆっくりを引きずり出す。 しっかり寝ていることを確認してから、帽子を慎重に、取り上げる。 とりあえず、下準備は出来た。 起こさないよう、気をつけながらゆっくりまりさを元の場所に戻しておく。 とてもいい顔で寝ている、きっと楽しい夢でも見ているのだろう。 私は、ゆっくりまりさの帽子を持って、家の中に入る。 死んだゆっくりれいむの、髪飾りを縫い付けた帽子を返してやって、仲間達に嬲り殺しにされるのを見るのは楽しそうだ。 しかし、今回はそれはしない、まずはこの帽子をスーパー袋の中に入れる。 そして、三角コーナーの中に入っていた野菜や、カビの生えたパン、傷んだ挽肉、豆腐、納豆などを帽子の中に投入する。 最後に、カップラーメンの残り汁を帽子の中に注ぎ、よく割りばしでかき混ぜる。 スーパー袋の口を結んで、密閉された、透明な箱の中に入れておく。 準備が整うと、私は表に出てみた、思ったとおりゆっくりまりさが必死に何かを探している。 笑いを堪えながら、私はゆっくりに声をかける。 「やぁ、どうしたんだい?あまりゆっくりしていないけど。」 「まりさはゆっくりしてるよ!ほっといてね!」 おお、怖い怖い、だいぶイライラしているようだ。 「もしかして、帽子を無くしたのかい?」 「!!なくしてないよ!まりさはぼうしあるよ!」 見え透いた嘘を吐くゆっくりだ、懲らしめてやらねば。 「嘘はいけないなぁ、僕も協力して探してあげるよ。」 「それじゃあゆっくりさがしてね!」 あぁ、探してやるとも、ゆっくりとね。 しばらく探すふりをしていたが、そろそろ頃合いだろう。 何気ない風を装って、ゆっくりに話しかける。 「もしも帽子を無くしたんだったら大変だよね、仲間から苛められちゃうよ、このまま外にいたら危ないよね。」 「ゆっ!」 「生きたまま切り裂かれて、食べられちゃうよ。」 「ゆっ!いやだよしにたくないよ!ゆっくりしたいよ!」 顔を真っ青にして、首?いや、体を振っている。 「もしよかったら、僕の家に来たらどうかな?帽子は僕が探してきてあげるから、外にいるよりきっと安心だよ 帽子が見つかるまで、家でゆっくりしていきなよ。」 「ほんとう!じゃあおにいさんのいえでゆっくりしてあげるよ!」 相変わらず上から目線だな、それからしばらくの間、ゆっくりと生活を共にした。 しかし、このゆっくりは本当に腹立たしい奴だ。 口を開けば「ぼうしはみつけた!ゆっくりしてないでさがしてきてよ!」だの、「とっととごはんをよこしてね!」だ。 ゆっくりに感謝の気持ちなど望んではいないが、さすがにこれはイライラした。 しかし、ここで自制心を失って殺してしまっては面白くない。 当初の予定は、一週間かけるつもりだったが3日もすれば匂い、いや臭いがつくはずだ。 ゆっくりのウザさに3日間耐えたに耐えた私の心には、どす黒い何かが渦巻いている。 良し、今日こそゆっくりまりさに帽子を返してやろう。 3日ぶりに、ゆっくりまりさを外に出した、二人が初めて出会った時のようなすっきりとした晴天だ。 「まりさ、ついに君の帽子を見つけたよ。」 「ゆっ!ゆっくりしないではやくもってきてね!」 「それじゃぁ、取ってくるからゆっくり待っていてね。」 「ゆっくりまってるよ!」 ぴょんぴょん跳ねながら喜んでいる。 あぁ、今返してあげるからね。 ゴム手袋、マスクを装備して、あの禁断のスーパー袋の中のまりさの帽子を見てみる、マスク越しでも鼻が曲がるような臭いがする とりあえず、中の腐った食料を出す、まるでヘドロのような物体が出てきた。 帽子はというと、所々カビが生えており、色も茶色に変色している、この帽子を見てあのゆっくりがなんと言うか楽しみだ。 外で跳ねているゆっくりに、スーパー袋ごと帽子を投げつけてやった。 「ぎゅぅ!いたいし!くさいよ!なにするの!」 少々へこんだ体で、ぷくーと膨らんで怒りをあらわにしている。 無視して、ゆっくりまりさを押さえつけて、帽子をつかむゴム手袋とはいえ、触りたくないな。 「君はおっちょこちょいだからね、二度と無くさないように、帽子を体に縫い付けてあげるからね。」 「ゆ゛っ!まりさのぼうしはそんなにきたなくないよ!」 ゆっくりはどんなに汚くても、自分の飾りはすぐに分かる、本当に嘘つきなゆっくりだ。 「あはは、本当に君の帽子じゃないのかい?」 「ゆ゛ぅ゛ぅ゛ぅ!う゛るざいゆっぐぅりだまれぇ!」 無視して、針と糸で体に帽子を縫い付ける。 「ぎゅ!ぎゅ!ぎゅ!いだい!いだいじぃぐざいよ!ばなじでゆっくりはなしで!」 「動くな、皮が破けて死ぬぞ。」 私の言葉が理解できたか分からないが、皮が破けないギリギリの力でひっぱてやると大人しくなった。 しっかり頭に帽子を固定できたか確認した後、軽く蹴り飛ばしてやった。 3日間、一緒に暮らしたゆっくりに、別れの言葉をかけてやろう。 「もう帽子を無くすんじゃないぞ、元気でな!」 「うるさい!じじいはゆっくりせずにすぐしんでね!」 ゆっくりまりさが、林の中へ逃げていく。 本当はもっといじめるつもりだったが、十分すっきりさせてもらった。 それに、私が直接手を下すより、あいつは野生で生きていく方がより苦しむだろう。 ゆっくりは意外に綺麗好きだ。 あんな薄汚い帽子をかぶったゆっくりはある意味、飾りなしのゆっくりより嫌われ迫害されるだろう。 ここ数日、ゆっくりの世話にかかりきりだった、今日はゆっくり休もう。 そんなことを思いながら 私は家に帰った。 臭い付きゆっくり(下)?に続く。 後書き 今回は、虐待成分が少なかったので、すっきり!したかった方は、期待を裏切ってすみませんでした。 次回は、精神的に臭い付きをいじめたいと思います。 ちなみに、fuku1063ゆっくりカーニバル fuku1069ゆっくりカーニバル修正版 なども、書かせていただきました。 fuku1063ゆっくりカーニバルは、非常に読みにくいので、読んでいただけるのであれば fuku1069ゆっくりカーニバル修正版が、多少読みやすくなっていますので、こちらをお読みください。 このSSに感想を付ける
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「ふたば系ゆっくりいじめ 693 結界/コメントログ」 外で野良を育てるのは他人に迷惑がかかるからよくないよね -- 2010-06-11 12 30 24 最後のとこ読んだら焼き芋食いたくなっちゃったよ。 -- 2010-07-26 13 26 41 いい話だった。 -- 2010-08-05 00 15 06 赤ゆが焼かれてる時の親ゆの様子とかもっと見たかったな。ほんといい話だ。 -- 2010-09-01 13 41 54 なるほど、れいむには特技が無いと思ってたが、”けっかい”が有ったのか。目から鱗だぜ お兄さん以外の人達には駆除やらされていい迷惑だったんだろうなー やれやれ -- 2010-10-26 21 19 39 お母さん餡子脳すぎだろ… -- 2011-03-07 12 34 19 おもしろかったです! お兄さんもアパートの住人も良識ある人達ばかりだし ゆっくりも餡子脳だけど善良純朴な家族でしたね 鬼意山もゲスも無しこんなにおもしろいって凄いですよね 良識のない私だった親れいむが顔真っ赤にして泣き叫んでる時点でヒャハってますw お兄さんにはもう少し家族不和を起こすようなイタズラをしてほしかったですが その優しい所がお兄さんの良い所ですから仕方ないですねw -- 2011-06-19 13 31 42
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「ふたば系ゆっくりいじめ 1139 ゆっくり実験するよ!!/コメントログ」 なるほどゲスは中身を入れ替えればいいのか -- 2010-08-12 13 36 35 硫酸ってかけても溶けないぞ。 -- 2010-08-26 22 41 26 俺が見た時は溶けると言うより焼けただれた感じだった。 -- 2011-01-06 04 13 00 相変わらず文章が酷いな こんな短いSSなのに10箇所以上間違ってる -- 2011-08-27 03 01 24 ナマステwww -- 2012-01-14 03 11 24 ナマステなんだぜ!カレーさんはLEEの30倍でよろしくなんだぜ! -- 2012-03-27 21 14 09 ゆっくりすごいw -- 2013-09-17 23 17 23
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「ふたば系ゆっくりいじめ 1054 夢想天生/コメントログ」 作者別 -- 2010-03-27 20 08 28 微妙に役に立たなさそうな辺りが面白そうな設定 -- 2010-06-10 00 15 30 次は二重結界で。 -- 2010-07-08 05 49 31 北○神拳の前には死あるのみ・・・ -- 2011-07-07 08 52 31 このれいむはケン○ロウ -- 2013-01-02 07 48 53